危険なキス
 
唇を離すと、至近距離のまま見つめられる。

その瞳に、心臓が破裂してしまいそうなほどバクバクした。


「先生は……ずるい……」
「何が?」
「いつも強引に……あたしの心を持っていきます……」
「ふっ」


その言葉に、先生は満足そうに笑うと、再び唇を重ねた。

今度は重ねるだけではなく、舌があたしの中に侵入する。


「…っ……ふ……」


どんどんと体の力が抜け、気が付けばあたしの体は床に押し倒されていた。

その間にも、先生はキスをやめない。


もう……
何もかもがどうでもよくなってしまいそうだった。


「紫乃……」


唇を離して、あたしの名を呼ぶ。

あたしは先生を見上げることしか出来なかった。


「すげぇ可愛い」

「ぁっ……」


そして今度は首筋に唇を落とした。
 
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