危険なキス
 
学校に着いて、息をのんだ。

また上履きはなくなっているだろうか……。

だけど覗いてみたそこには、いつも通り自分の上履きが置いてあった。


中に画びょうとか入ってたりして……。


そんな古典的ないじめを想像し、中を覗いてみる。


「へー……」


思わず、感心の声が出た。

画びょうは入っていないものの、一枚の紙切れ。

そこにはご丁寧に……


【調子に乗るな。ブス】


と書かれていた。


余計に闘争心が燃える。

こんなことしか出来ないやつらの思い通りになるのだけは嫌だ。


あたしは思わず笑った。
 
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