危険なキス
 
確かによかったのかもしれない……。


痛いのは変わらないけど、途中から変わったあの感覚。
自分が自分じゃいられないような妙な快感が、あたしの体中を襲っていた。


シテいる最中は、勝手に反応してしまう自分の体に戸惑いを感じ、余計なことを考えずに済んでいた。


だけど……


(そのときだけだよ……)


忘れられるのは、シテいるときだけ。

そしてきっと
何度もシテしまえば、自分の中に余裕が出てきて、最中も思い出してしまうだろう。

 
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