太陽と月



「もう1つあった」



どこか清々しい気持ちのまま空に浮かぶ月を見ていると、不意にそんな声がかかった

パッとその声の方に向くと、南様がニッコリと笑っていた




「瀬川さんの長所」

「私の...ですか?」

「そ。それは、素直な所」

「素直..」

「真っ直ぐな所――すごくいいと思う」




横目で私を見ながら、口の端を持ち上げた南様

その姿を見て、本当に心の底から笑顔になれた




バカだな。私

何、不安になってるんだろう



こんな所で立ち止まってる場合じゃない

前に進まなきゃ




「南様も、とっても素敵ですよ」

「――本当、素直というか...鈍感というか」

「え?」

「あ、この道どっち?」

「え? あ――ここどこです?」

「――え?」





こうして、南様とのドライブは幕を閉じた


< 238 / 353 >

この作品をシェア

pagetop