太陽と月


届くはずのなかった言葉が

今は彼女が拾ってくれる



俺が落とした言葉を

1つ残らず受け取ってくれる



嬉しくて

幸せだと思った




1つに繋がった道を

今は瀬川と手を繋いで歩いている



光に満ちた、暖かな日々




ゆっくりと空を見上げれば、いつか見た空と同じ真っ青な景色

思わず目を細めて、ゆっくりと笑顔を作る



彼女と過ごした季節も

今じゃ暖かな思い出へと変わっていく



幸せだった日々も

辛かった日々も、すべて




「さよらな」




小さく呟いて、一度強く瞳を閉じた


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