太陽と月


いつか教えられた通り、新郎新婦から少し離れた所で2人と一緒にお辞儀をする

深くお辞儀をした時、緊張で思わずそのまま崩れ落ちそうになった

そんな自分の足にぐっと力を入れて、踏ん張る




じっかりしなきゃ! 花音!!

笑って!!




震える自分に喝を入れて、顔を上げる

私の指示を仰ぐ様に、チラリと新郎新婦が私を横目で見た



その姿に応えるように、ニッコリ笑って

進む道順を示す





今日は大きなこの会場も満員御礼

友人の多い今回の新郎新婦

テーブルがひしめき合っていて、大きく広がるドレスを着ている新婦さんが四苦八苦していた




「瀬川、新婦のドレスの裾持ってあげて」




すると、すかさずインカムから大西主任が指示を出す

それを聞いて、そそくさと新婦の後ろに回った


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