太陽と月


携帯の明かりに照らされて、主任の端正な顔が浮かび上がる

その姿に、なぜか胸が高鳴った




「瀬川?」




すると、茫然と大西主任の顔を見上げていた私を不思議そうに首を傾げて見下ろす主任

まるで迷子の子供をあやす様に、覗き込んできた



その様子に一気に我に返って、背筋をピンっと伸ばす




「すっすいません!! あの...えっと」



勢いに任せて部屋を出てきたはいいけど

一緒に寝かせてください。なんて、恥ずかしくて言えない



途端に言葉を切って、俯いた私を見て

同じように黙り込んだ大西主任

それでも




「入って」

「え?」

「寝れないんだろ? 俺もちょうど寝れなかった所」



優しくそう言って、私を部屋の中に招き入れた
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