神の戯れ


全ての目が声の主へと向けられる。

猛吹雪の中平然と、さも当たり前のような顔をして皆を見下ろす1人の女性へと。




 「な、何故!?何故生きてるの!?」


胸を撃ち抜かれ死んだ筈の雪女、フィノ・ネイジュ。


彼女の姿に驚く一同は銃口を向けるがその銃は機能しない。




 「無駄よ。此処では銃なんてがらくたも同然。幾ら頑張っても私を撃つ事はできないわ」


銃が使えないと分かり剣を手に取るが抜かれた刀身は一瞬にして凍り付く。


重さの増した剣は持ってはおられず、新しく降り積もる雪の上に転がった。




 「さてと、そろそろ帰ってもらおうかしら。貴方達の相手をしていられる程、私は暇では無いのよ」


 「「なっ!?」」


フィノが指を鳴らすと共に5人の足下が氷へと変わる。

それはとても滑りやすく、5人は足を滑らせ雪山の登山口まで一気に滑り落ちた。









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