鈍感な恋
咲が出ていったあと、咲にもらった袋を開けてみると手のひらより一回り小さいくらいの、薄っぺらい丸の形をした棒つきキャンディーが入っていた。



「ガキかよ(笑)」


そうつぶやきながら外を眺めると、嬉しそうに校門に立っている洋介に駆け寄る咲の姿が目に入った。



「幸せそ(笑)」


前までは一緒に帰ったり、買い物に行ったりしていたが、洋介と付き合い初めてからは、咲は洋介が高校まで迎えに来るので、1人で帰っている。



少し淋しいが、咲が幸せそうなので良かったと思っている。


片想いの時は、色々考えたり悩んだりして親友として心配だったからな。



そんなことを思いながらも2人を窓から眺めていた。
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