君がいないと落ち着かない

今日が記念日ね


ふぅ~と長めに息を吐いて、バクバクする心臓を押さえ付けてから小さく呟いた。
「…ビビったぜ」
あんな近くで男子の体温を感じたことが無い忍には、初めて過ぎて恐かった。
正直、あんまり小さな声で呟くから、はっきりいって何言ってるのか分からなかった。
困った結果、成り行きに任せていたら唇の近くに人の温もりを感じ、キスのことを言っていたんだと気付いた。
「びっくりした~」
犬が吠える声が聞こえた忍の後ろのドアを見つめる千尋の声が、耳元でして肩が跳ねた。
恋人みたいな密着度だな!
顔の熱を冷まそうと離れて、寄り掛かっていたベッドの上に飛び乗った。
「どうしたの?」
「無意識」
「ハハッ、無意識とか」
さっきまでキスしようとしてたくせに、何事もなかったように話し始める千尋。
まぁ、中学入ってからは告白される度に付き合っていたらしいけど…
プレイボーイか!てめぇは!
と心の中でツっこんだ。


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