オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
「ちょっと来てくれ…綾部」



私は有栖川部長に呼ばれ、席を立ってデスクに歩み寄って行った。



「瀬川さん…彼女が綾部巴です」


「君が綾部さんか…君が八神先生の娘さんか・・・」



「えっ!?瀬川さん、どうして母の名前を?」


「少し時間ある?」


「時間ですか?」



「有栖川部長…奥のミーティングルーム少し…使わせて貰うよ」


瀬川さんは優しいテノールの声で部長に断り、私に手招きをする。

< 53 / 118 >

この作品をシェア

pagetop