ミカンとおれんじ ~High School~
「あたし、自分の人生で、後悔したくない。......後悔した時、それを誰かのせいにしたくない」


そう言って拳を強く握る。


すると、頭にふわりと何かが乗ったような感触がした。


へ?......えっ!?


みるみる顔が真っ赤になる。


萩尾くんが、あたしの頭に手をのせて、優しく撫でた。


「それ、母親に言いなよ。夏見さんの本音、伝わると思う」


そう言うと、ふわりと優しく笑った。



今まで見た事のない様な、優しい笑顔だった。


< 77 / 128 >

この作品をシェア

pagetop