ドレミで愛を奏でよう

~道也~

俺は、“仮面”をつけているー…


「クラスのみんなでカラオケ行こうよ♪」


一人の女が甲高い声でみんなに呼び掛けている。


あー…めんどくせ。


「あ、俺、やめとこっかな」


「えー?何で?王子、行こうよぉ」


「そうだぞ。クラスみんなで行くんだからいこぉぜ」

“王子”。


それが俺のあだ名。


「うん。わかった、行くよ」


「さっすが王子」


優しくていつも笑っててかっこよくて完璧な“王子”。


こいつらが求めてるのはそういう“王子”だ。


だから、この仮面をはずすことはできない。


そう思いながら、微笑む俺。


  
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