闇ノ花
──
───
────
「──御用改めである!」
近藤さんの声で池田屋に入る。
主人は驚いたような顔をし、二階に向かって叫んだ。
「しっ、新撰組やーっ!」
その声で近藤さんも確信する。
ここが、本命だと。
みんなが抜刀する中、私は苦無を二つ両手に持った。
主人に拳骨を食らわせ、階段を駆け上がる近藤さん。
それに続く、沖田さん。
私も、沖田さんを追って二階に上がった。
そこにはたくさんの男──。
刀を振り上げる男に、私は苦無で応戦。
……強い。
しかも人数が多い……。