闇ノ花
私、背が低いわけではないけど、そこまで高くもないから。
「終わったぁ……ありがとうございました」
「いえいえ。それでは、行きますね」
驚くくらい早く、洗濯物は全部干し終えてしまった。
山南さんはそう言うと、踵を返して自分の部屋へと向かった。
よく考えたら、山南さんには結構助けてもらっている。
掃除用具の場所が分からなくなった時も、丁寧に教えてくれたし……。
私は軽く伸びをすると、山崎兼自分の部屋へと向かった。