闇ノ花
それとも……おかしいのは、まさか私の方?
あの刀のせいで、平成から幕末に飛んじゃったとか……。
いや、そんな事があるはずない。
じゃあ、今度こそ、本当に最後の質問。
「何で刀を持っているんですか?それ本物ですか?」
これで、私が今置かれている状況がはっきりと決まる。
どうか偽物だって言いますように。
私はそう強く祈った。
だけど……。
「刀は武士の誇りだ。武士が刀を持って、何が悪い」
男は私を少し睨みながら、サラッとそう言ってのけた。