闇ノ花
「あの……山崎?」
「何だ」
「今って何年なの?」
「……」
やっぱり、こんな質問したらおかしい人だって思われるに決まっているよ……。
山崎はすごく怪訝そうな表情で、私を見ていた。
「文久四年だが」
ほら、やっぱり平成ではない。
だけど、どうすればタイムスリップなんか出来るの?
何で私が、こんな事に……。
「どこから来たのか、ちゃんと答えてみろ。証拠次第では信じる」
押し黙ってしまった私に、山崎はそう言ってきた。