後輩レンアイ。
「す、すんません…」
「でも、ごめんなさい。
アンタだって、頑張ってるのに。
分かったようなこと言ってゴメンナサイ。」
「あ、いや…全然かまわないですけど。」

そんなに低姿勢で言われても、逆にこっちがやりづらいだけだ。

「だから、
アンタも知ったような口きかないで。
アンタにはアンタの、あたしにはあたしの、
事情ってもんがあるでしょう?」

なるほど、つまり関わるな、と。
「そうっすね。
事情は人それぞれ違うけど、だから俺はアンタが気になんのかも…」

…ん?
なに言ってんだ俺。

「アンタ?」
うぉぉぉぉぉおおお!!
陸超怖ぇぇ!!

「す、スンマセン!!
なんか口が勝手に…!」
「…好奇心で動いて、痛い目みる年でもないでしょう。」
どういう意味だー!!

「あたし達に、もう干渉しないで。
あたしは弟妹がいれば何だって出来るし、
なんだってする。

あたしの、唯一の幸せなの。」

“唯一”

その単語に、なぜか俺は反応してしまった。


─────────
──────
───…



結局、先輩の家を追い出された俺は、ぶらぶらと自分の家に向かって歩く。


実は、先輩の家からそう遠くなかったりするのだ。
まさか先輩が近所だとは。

“唯一”

やけに耳に残った言葉を、俺は頭の中で反響させながら歩いた。



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