Street Ball
ファールの無いStreet Ballで、シュートを潰されては何も残らない。


ブロックに来た和志の横から、フリーの鉄へボールを手渡す。


辺りに響く雄叫びを上げながら、ダブルハンドのダンク。


33対32。


ダンクを決めて昂揚する鉄と、力強いハイタッチを交わす。


だが、そんな余韻に浸る間も少なく、ディフェンスに戻る。


残り時間は、既に三十秒を切っている。


右に左に、大きく動き回るタンクトップ。


どうやら、オフェンスの時間を目一杯使って、逃げ切るつもりらしい。


「修!寄越せ!」


長髪から、タンクトップへ怒声に近い声が飛んだ。


一番ボールキープ率が高い長髪へ、タンクトップがパスを出す。


パスコースを読んだ泰二が、身体ごと手を伸ばした。


泰二の手に当たったボールは、勢いを残したまま転がっていく。
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