Street Ball
素早いパスワークで、より正確なシュートを決めようと、時間を目一杯使ってくる。


疲労と焦りが混濁し、集中力が切れそうだった。


その隙を突かれ、長髪にボールが渡った所で、この時間とは思えないキレの良いドライブ。


何とか食らいついていくが、それをあざ笑うかのようにジャンプシュートを放られた。


完全にシュートブロック前。


フリーの状態でのジャンプシュートを、外れてくれと祈りながら目で追った。


リング内で衝突を繰り返したボールは、力尽きて鎖のネットを通り抜けた。


33対30。


残り時間は一分半。


オフェンスに切り替わる時間も、今はもどかしく感じる。


スペースに抜けていく、泰二のスピンパス。


何とか追い付き、そのままバックターンで長髪を抜き去る。


ここにきて以外とあっさり抜けた様子から、長髪も体力の限界が近いのだと察した。


接戦は集中力と体力を削る分、疲労する度合いが早い。


レイアップの体勢でリングに向かう俺に、和志がラフプレーも持さないといった形相で、シュートブロックに向かってくる。
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