Street Ball
アキの後ろを付いていくと、小さな公園に着いた。


何処かへ行ってしまったアキを見ながら、水色のペンキが剥げ落ちたベンチに座る。


直ぐに戻ってきたアキは、両手に冷たい缶コーヒーを持っていた。


「ほら。」


投げ渡された缶コーヒーは、買ってきたばかりなのに、温度差の違う外気に晒されて汗を掻いている。


「…サンキュ。」


今まで敵としか見ていなかったので、何か変な気分だった。


言葉を選びながら話すというのは、結構疲れるもんだな。


奢って貰った缶コーヒーのプルタブを起こし、渇いていた喉に流し込む。


次いで取り出したスピリットに火を付け、青白く見える煙を吐き出した。


「翠ちゃんとは上手くいってるのか?」


思ってもいなかったアキの言葉に、噎せた拍子で煙が喉に刺さる。
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