Street Ball
翠とは…未だ顔を合わせていない。


ケリを付けたら話しをすると言った手前、何も片付いていないこの状況では、話しも出来ずにいる。


本当なら、ロンと会った後に翠の元へ行くつもりだったのだが、そう出来る程の余裕は俺に無かった。


…嫌な事を思い出させやがって。


悪戯そうな笑みを見せている所を見ると、確信犯だ。


「碧さんとは、どうなってる?」


つい数秒前まで見せていた笑みは消え、真剣な眼差しのアキは、遠くにある小山の砂場を眺めていた。


「なぁ、それって皆知ってるのか?」


「なんだ、ロンに聞いてなかったのか?あれは…そーだ。本戦の一回戦で俺達が勝った日だ。俺等が祝勝会をしてるクラブに、翠ちゃんが一人で来たんだよ。」


[REEF]が勝った本戦第一試合の日は確か、翠が用事が有るからと言って、先に一人で帰った時だ。


「…で?翠はなんて?」


「お前と碧さんの関係を知ってたらしくてな、碧さんに詰め寄ったよ。遊びならもう双英と会うなって…凄い剣幕だったけど、何処か悲しそうだったな。」
< 362 / 410 >

この作品をシェア

pagetop