そしてまた、キミに。


---


店に着いて、
予約していたプレゼントを受け取る。


「イニシャルは''Y''と''A''でお間違いないですか?」

「はい」


二人のイニシャルが彫られたリング。
学校でも身につけられるように、それをネックレスにしてもらった。


「ありがとうございました。
幸せな日をお過ごしください」





鞄には入れずに、手に持ったままバイクのエンジンをかける。



「優…喜んでくれるかな」


そう小さく呟き、彼女の反応を想像してニヤけてしまうのを抑えながら、優の待つ公園へ急いだ。

1分でも1秒でも早く会いたくて、いつもは何とも思わない信号がやけに長く感じた。


< 370 / 417 >

この作品をシェア

pagetop