そしてまた、キミに。
謎の紙をスカートのポケットに入れて靴を履き替えていると、どこからか聞き慣れた声が聞こえる。
「アハハハ」
「な!めっちゃおもろいやろ!」
…清水君だ。
「亮は今日バイトだったよな」
「うん」
「私、亮のバイトしてるとこ見たーい」
…
「アカンアカン。
見に来るの禁止やで」
「そういや俺も見たことねーな」
「飲食店でしょ?どこにあるのー?」
「秘密や、秘密」
近づいてきた声は、下駄箱を挟んだすぐ近くで立ち止まる。
「何で〜?いーじゃん、教えてよぉ」
「守秘義務守らな店長に怒られるもん」
「いや、どんな店だよそれ(笑)」
「もー!亮のケチ〜」