復讐
「青星、何してるの?」
「勉強だよ」
「また勉強?たまには私と遊んでよ。」

彼女は隣に住む劉玉蘭(リゥ・ギョクラン)、この村で一番可愛い子だ。
彼女は僕に気があった。
「分かった、あと五分待って」

僕も玉蘭のことが好きだった。


二人で隣町まで追いかけっこ。
疲れたら休んでまた走るという意味分からない遊びをした。
それでも僕は玉蘭と一緒なら楽しかった。あいつに会うまでは…。

「随分と遠くまで来ちゃったわね」
「だね。家まで帰れるかなぁ」
「ちょっと不安になること言わないでよ!」
「だって…」
いつも彼女が撒く種なのに僕が責められる。

そんな時だった。
「どうかしたの?」
綺麗な衣装を着た少年が話かけてきた。

その少年こそが僕が嫌いな金彗君、張本人だった。
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