顔をあげて
一樹はうんうんと静かに私の話しを聞いてくれた。

理沙には心配かけたくなくていえなかった事も、一樹にはすべていえた。
時々思い出して泣きそうになったけど唇をかみしめこらえた。
まだ一樹にすべて甘えるのが怖かった。
また裏切られるのが怖かった。

すべて話し終わると一樹が抱きしめてくれた。
少し戸惑ったけど朝の気持ち風と一樹の優しい匂いが私を安心させた。
< 26 / 96 >

この作品をシェア

pagetop