大人になりたい
夏希side

…私って………アホだぁ…

昨日の記憶がほとんどないのはお酒のせいだったとか………………。

あーもぅ…………


シャワーからあがるといい匂いが部屋中にたちこめていた。

「いーにおい!」

「だろ?朝ごはん。あ、目玉焼きと卵焼きどっちがいい?」

「んー卵焼き?」

「OK!」

「ねぇ…慶太………?」

「はい?」

「き、今日も泊まってくれる?」

「え?……………まって、お母さん今日もいないのか?」

「うん…言ってなかったっけ?」

「………………うん。なんだよ!早く言えよ!」

だってぇ…
もぅ慶太は私の心全部読んでるモノだと……………

「ごめんなさい……………」

「ん。じゃあ今日も泊まっていいのか?」

「うん!お母さん月曜日までいないの!」

「え?一週間じゃん……………………………そんなに理性もたねぇ………」

「え?なに?」

「な、なんでもない!あ、でも今日仕事遅くなるから先帰っとけ?」

「はぁい。」

「文化祭の準備で雑用任されてんだから仕方ねぇだろ?」

…………わかってますよ…
あなたが忙しい人だということは。

「手伝うもん!あ、あたしだって昨日から生徒会と一緒に働く約束だし!慶太が頼んだんじゃん!」

「…そーなんだけども…………今日は会議入ってて…一緒に帰れないから………」

「でもっ!」

一緒に帰りたい………
なんて言えるわけないし。

「…………………。今日はかまってやれないから…帰るまで教室で作業してて?そしたら…迎えに行く。」

やったーーー!

あたしってば、単純。
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