White X'mas
「はい。多分………あなたが悲しそうな目をしてるから」
「えっ……」
男の人はふわっと優しくモカに笑いかけると、少し離れた所から白い花を抜き取った。
そして、僕と反対側のモカの手をそっと持ち上げ、その花を握らせる。
「メリークリスマス」
モカの顔に小さな驚きが浮かび、大好きな笑顔が広がっていくのを、僕は幸せな気持ちで見上げていた。
メリークリスマス、モカ。
僕のプレゼント、喜んでもらえたみたいだね。