最低男との結婚

そんな私に、
先生の言葉は


「俺、２５だけど
早く結婚して子供もたないとって
焦るし・・・
木崎の場合、結婚はしてるけど
安心して暮らせる結婚じゃないよな？
教師とか関係なく
一人の人間として
木崎は、現実見て
自分の居場所見つけてほしいって思うんだけど・・・」


次々と投げかけられていく。



「それは・・・・
今のうちに別れろって事・・？」


「そういうんじゃないけど・・・
心から楽しいと思えて、不安のない生活っていうのが
恋愛とは違う
結婚ってやつじゃないのかなってさ。」



結婚・・・？


「結婚って・・・・
でも、繋がってるって思える物じゃないですか」



「法律と、紙切れ一枚だけでな？
心は別だろ？」



心は別・・・？



「・・・結婚したからって
気持ちを独占したわけじゃないって
言いたいんだろうけど・・・
そんなの、分かってますから・・・
でも、結婚してくれるって・・
してくれたって事が
私は・・・それだけで
いいから。
そんなの・・・分かったような事言わないで下さいっ」



そう言って

そのまま、先生が
呼び止めるのも聞かず
その場を
走り去った。