最低男との結婚
「それで、楽しい?」


「・・・え?」


突然の思いがけない質問に
表情が固まってしまった。


「いや、余計なお世話だけど
浮気されても一緒にいるわけじゃん?
それで心から楽しいのかなって。
正直、俺 そういうの無理っていうか
例え許したとしても
ふとした時、絶対考えるしさ
そう考えると、一緒にいても
本当に楽しいって思えないから
木崎はそういうのないのかと・・・」


「・・・それは、
私も一応・・・ありますけど
どうしようもないですから・・」


「何にそんなしがみついてんの?
お前まだ若いじゃん?」


「何にって・・・」


それは・・・


「感情だけで行動するって
若いからできるけど
そのまま20代突入して
何年も、何年も
今のままだったら
どうすんの?」



「そ・・・んなの・・・」



「で、挙句に
浮気から本気になって
切り捨てられたら?
若いうちなら、まだ
再婚して子供でもって思えるけど
年取ったら難しいよ?」


現実的すぎる先生の言葉に
返す事はできなかった。
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