最低男との結婚
七章 最低男と離れて・・

戻った日常生活

「っ!?ビ・・びった・・・」

お風呂から上がり
二階の自分の部屋に行こうとした時

帰ってきたばかりの
お兄ちゃんが
目を丸くして私を見ながら
玄関で立ち止まっている。

物音に気づいたお母さんは

リビングから顔だけ出すと


「あら、雄一郎
今日は珍しく早いのね?」


「あ、たまには・・っていうか
何で優奈がいんの?」


「何でって
出戻り以外に理由がある?ふふふ」


「はっ!?」


笑いながら、出戻りと説明されても
みんながみんな
今のお兄ちゃんと同じリアクションになると思うんだけど・・・

頭にタオルを巻いたままの私に

半信半疑な様子で

お兄ちゃんが、


「風呂入ってるって事は
泊まるんだよな?
っていうか・・・
そのうち帰るんだよな・・?」


「それは、分からないけど・・・」


「えぇっと・・・それは
一体どういう意味なんだ?」


「それは・・・」


経緯を説明しようとした時、

再びリビングの扉が開き


「ほらほら、二人とも何してんの。
ごはんにするよ」


「「あ、うん」」


そのまま、3人で食事をし

テレビを見ている私に

お兄ちゃんは

何か言いた気な様子で
私の方を見ると


「お前、ほんとに
出戻ってきたわけ?」


少し、不機嫌な表情をしている。
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