最低男との結婚

間違った選択

亜子の家に
複雑な思いで向かうと、
玄関の外で
ソワソワと
落ち着かない様子の亜子が
外灯の明りで
見えてきた。


「亜子?」


「あー!優奈ってば
やっと来たっ!!」


「え?だって
まだ7時なってないでしょ?」


「なってないけど
もう相手方の人達
着いてるって」


「は?え?意味分かんないんだけど」


「だから、7時に
学校前で待ち合わせだったの!」


「7時?って
もうすぐ7時だけど・・・」


「だから、急いでんじゃん。
ほら、早くっ!!」


走り始める亜子を
必死に追いかけるように
走り、学校を目指すけれど・・


7時には 到底間に合わない距離に


「はぁはぁはぁ・・もうダメ。
心臓痛い・・・・」


2分も走らないうちに
立ち止まり、息切れしてしまっている。



そして、


「まぁ、遅刻してこそ
良い女だしね。」


と、意味不明な事を言い始め
ダラダラと歩き始めているわけで・・


結局、待ち合わせ場所に着いたのは
7時が15分過ぎた頃だった。


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