最低男との結婚
「何、お前
こんなの気にしてんの?」


普通気にするし・・・。


「へぇ・・・?他には?」


言っていいんだろうか・・・

でも、今しか
言うチャンスが
ないかもしれないわけだし・・・


「他の女性と、
今から会うのでしょうか?」


言ってしまった。

恐る恐る
男の顔を見上げると、


「会うつもりだけど?」


平然と、そんな答えが返ってきた。


そう、平然と

普通に・・・・


「あー・・・そうですか」


これ以上、何を言えと言うのだ。

この男に、普通というものが通じない以上

きっと、何を言っても同じだ・・。


「じゃあ・・・・
さようなら・・・」


そうドアノブに手をかけた瞬間

もう片方の手を掴まれた。




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