最低男との結婚
学校が終わり、その足で
お母さんがいる自宅に戻ると、


「あー、母さん
仕事遅くなるってさ」



面倒臭そうに
お兄ちゃんが、私を見るなり
そう言ってきた。


「ふぅん・・・」


と、頷く私に
少し笑いながら、


「何、お前
もうホームシックってやつ?」


と、気に障ることを言うから・・・



「違うしっ、
お母さんに、
しばらく来れないって言っといて」



と、思ってもいない事を
言付けて
電車へと乗り


大きく肩を落とす自分がいる・・。


けど・・・・、


朝とは違い

全然混まず、座れるという瞬間に

安らぎを感じつつ・・・


朝とは違う雰囲気の電車が

何だか、楽しくも感じたり・・・


降りるべき駅でも、きちんと
スムーズに降りれ

アパートへの道順もバッチリで

本当スムーズだ。

と・・・・

ご機嫌にアパートのドアに手をかけるけど


「あれ・・・
開かない・・・」


鍵がかかっている。

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