最低男との結婚
「薄給の教師に
泣き落とし作戦で
晩飯にありつくとは
見かけによらず
計算高いな?」


「そういうんじゃないです~
でも、いっただきまーす」


「はいはい、どうぞ」


出会い頭に

生徒に、いきなり泣かれて

慌てるどころか

冷静に、隣にあったラーメンやさんへと連れて行ってくれる先生は

たぶん、人生で出会った中で一番良い先生なんだと思う。


ラーメンを食べながら


「木崎、親は?」


やっぱり、聞いてきたか・・・。



「とある事情で・・・まぁ・・」


ご馳走になりながら
曖昧な回答しかできない私は

最悪な生徒だ・・・。


「そうだな、それぞれ
事情あるしな・・・」



そして、それを

追求しない先生は・・・


やはり、



「先生って
良い先生だったんだね」



「はっ?
ってか、一体
どんなイメージだったんだよ?」



「チャラチャラしやがって・・
みたいな・・」


「ひっでぇ・・・・・
俺、そんなチャラけてる?」


「ぶっちゃけると・・・
はい・・・」


なぜか、ご馳走になってるのに
毒舌をかましてる私。




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