冷徹ドクターに甘やかされてます



職業柄、寝不足や休日出勤も仕方が無いのだろう。けれどそれがあまり得意ではないらしい彼は、少し眠そうな顔であくびを噛み殺す

すると、不意にその視線は私の右手へと止まった



「…?どうした、それ」



「へ?」



「指、切れてる」



その言葉に見てみれば、私の右手人差し指には小さく切れた傷



「あ…本当だ。気付かなかった」



「…バカ」



作業をしているうちに切ってしまっていたのだろう。言われて気付く私に、春田先生は呆れたように白衣のポケットを探る。



「ほら、これ」



「?」



そして差し出されたのは、一枚の絆創膏。クマさんの絵が描かれた可愛らしいそれを受け取った。



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