冷徹ドクターに甘やかされてます
「何してるの?もしかして、退院?」
「そ。予想より足も回復してきたから、少し早めに退院」
「じゃあ留年しなくて済むんだね」
「必死に勉強すればな」
久志くんは陸ちゃんと仲が良い。それに加え時々、僕たちと遊んだりもしてくれる。いい人だ。
陸ちゃんに気があるけど素直じゃないから気持ちは伝えられないまま、陸ちゃんも鋭い方ではないから気付かないまま。
(…まぁ、その方がいいんだけど)
「へー…じゃあ勉強頑張って、陸ちゃんのことは諦めてね!」
「お前…このクソガキ」
「だって陸ちゃんの幸せが一番だもん。だから邪魔してほしくないし…いたたたた」
明るくそう言った僕に、久志くんはイラついたように僕の頭を拳でぐりぐりとする。