冷徹ドクターに甘やかされてます
『ねぇ、知ってる?灯くんのところってー…』
廊下側のベッドにいる僕には
嫌でも聞こえてくる話
『陸ちゃんって子供好きよねぇ。保育士志望だったのわかるわ〜』
『そうなの?なればよかったのに』
『でもほら、あの家…陸ちゃんが働いて灯くんの入院費とかに当ててるから』
『あー…聞いたんだけど、父親が問題あるらしいじゃない?』
『そうそう。この前も駅前で陸ちゃん相手に金よこせってやってたらしいし』
『……』
病院の中だけで過ごす僕の、知らない世界
陸ちゃんには陸ちゃんの人生があるはずなのに
僕一人のせいで、変わってしまったもの