冷徹ドクターに甘やかされてます



「陸ちゃんはいつでも笑って、何も教えてくれないんだけど…時々、苦しくなるんだ」



「……」



「僕がいなければ、陸ちゃんにはもっと違う人生があったはずなのにって、思う時もある」



「…それはない。お前がいなきゃ、陸は笑わない」



躊躇いなく反論する春田先生に、少し安心して頷く。



「…うん。前に陸ちゃん自身にも同じこと言われたよ」



前に僕が熱を出して寝込んでしまった時、陸ちゃんが一晩中そばに居て看病してくれたことがあった





『…陸ちゃん、ごめんね…バイト…』

『いいんだよ。灯は気にしないでゆっくり休みな』

『僕のせいで…いつも、大変な思いして…』

『そんなことないよ』





その手は、強く強く

僕の手を握って





『灯がいなきゃ、私は何も出来ないもん。灯がいるから、毎日頑張れるんだよ』





いつも、優しい笑顔で





『灯、大好きだよ。私の弟として生まれてきてくれてありがとうね』





そうやって、愛を伝えてくれるから




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