冷徹ドクターに甘やかされてます
「話はできた?」
「…お陰様で。ていうか春田いたんだ」
「前から思ってたけど、お前年下のくせに人のこと呼び捨てするな。『春田先生』と呼べ」
「うるせー春田」
「……」
陸ちゃんが楽しそうに笑っていることから、久志くんはきっと気持ちは伝えていないのだと思う。
けれど、何か言葉を交わしたようでその表情はどこかすっきりとしている
「じゃあ、そろそろ行く。親待ってるし」
「うん。またね、久志くん」
「原付乗る時は気をつけろよ」
「分かってるよ。…あ、あと春田」
「?」
「陸のこと、泣かせたりへこませたりしたらいつでも乗り込みにくるから。覚悟しといて」
「……」
「灯も、あんまり姉ちゃんに心配かけるなよ」
「うん」
そう笑顔で手を振っては、松葉杖で歩き出す。
「……」
今はこうして見送るしか出来ない立場
だけど
いつか、その日の為に
生きていこう
『陸ちゃんは、今夢ってある?』
『夢?夢かぁ…うーん…あっ!ある!』
『?なに?』
『春田先生の、お嫁さん』
その夢が叶う、未来を目指して
end.


