クリスマスはメランコリー
「はい…すみません」
会社に電話したら、上司に怒られた。
クリスマスイブの次の日、休みの連絡をしたのは私だけじゃなかったらしい。
明日は残業決定だろうなぁ。
「…今日はずっと一緒に居れますね」
「…学校や仕事は?」
「大学は冬休みでーす。バイトはあるけれど…」
「…あ、そうなの」
ユウヤさんは笑顔で私に近付いて、
「早く服着ないと…襲っちゃうぞ!!ってのは半分冗談ですが、早く着替えてクリスマス仕切り直ししましょ」
と言って、私の下着や服を渡した。
「…わ、渡さなくていーから!!」
ユウヤさんから取り上げると、布団を被ってバスルームまで行った。
着替えてから聞いた事実は、ユウヤさんは厨房でバイトしていて、私とミーちゃんを見かけたらしい。
あの日1日だけ、ウェイターに変わってもらったらしく、今日からはまた厨房なんだって。
着替えてホテルを出てからも、風が二日酔いの頭を刺激するし、歩けないし…
ミーちゃんや同僚からの着信音が鳴り響く。
暖かい温もりを感じても、クリスマスはやっぱりメランコリー?
【END】


