ド天然!?魔女っ子の秘密
「ねぇ、美玲達を置いて行ってもいいの?」

翔太は掴んでいた場所を、あたしの手首から手に変更していた。

翔太の手はあたしより大きいんだと当たり前なことを感じた。


「まぁ、そのうち合流するだろ」

「ふーん…」


行き交う人の声が聞こえてくる。

「俺、ダメだった。順位が——」

「あたし、クラスが降格しちゃった—」


思わず不安になって手に力が入ってしまう。

SCから落ちてしまったら、どうしよう。

離れ離れになってしまったら——


「どうした?」

急に翔太が振り返った。

「ううん、何もないよ」

反射的にそう答えた。


「しょ、翔太⁉︎」


翔太の顔があたしに近づいてきて、翔太の唇があたしの耳に触れるか触れないかのところで、翔太が囁いた。


「お前は大丈夫だ」

「へ…?」


それだけ言うとまた前を向いて歩き出した。
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