ド天然!?魔女っ子の秘密
あたしは自分の頬を両手でさすっていると、

「何ぼーっとしてんだ」

行くぞ、とあたしの手首を掴んだ。


「え、ちょっと!」

「…遅刻したいのか?」

ギロ、っと睨まれた。

朝から睨まないでよー!


「…すいません、早く行きます…」

「それでいい」


翔太は長い足で、ずかずかと歩く。


翔太のように足が長いわけじゃないあたしは、必死に小走りでついていく。


「ちょ、ちょっと待っ…」

「あ?」

振り返らず、声だけが聞こえる。

…もうすでに声だけで威圧感たっぷり。


あたしの手首を掴む手に力が入る。


「…な、なんでもないです」


そういうと、手の力は弱くなった。

と言っても、十分に強いのですが…



翔太に対抗するなんて可能なのかな…?

いや、無理だよね…


だってこんなに


「………」


無口なのにも関わらず、威圧感たっぷりなんだもん…
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