ド天然!?魔女っ子の秘密
「お、おはよ」

顔が真っ赤なんだろうな、と自分でも分かるほど、顔に熱を持っている。

熱い。


「…やっと起きたか」

翔太は溜息をついた。

それは、安堵しているようにも見えるし、呆れているようにも見える。


だから、

「あんたもさっき起きたでしょ!」

…とはとても怖くて言えやしない。


それよりも気になるのは…


「あたしどのくらい寝てのた?」


「丸2日だ」

「えっ!?そ、そんなに!?」


ガーン…

2日も寝てたなんて…


まぁ、確かに睡眠不足は解消されたような気がするけれども!



「…ったく、寝すぎなんだよお前は」

ハァ、と溜息をついた。


ごめん、と謝り、もう一つ気になっていたことを聞く。


「ここはどこ…?」


「病院だ」

「病院!?何で!?」

あたし、別に病気してるわけじゃないのに!


「何で、じゃねーだろ!

いきなり顔真っ青にして倒れるし、呼びかけても意識はない。あの後みんな焦ったんだからな!」


なんか…いつもの翔太よりも数倍恐ろしい。

いつかの保健室の時よりも断然怖い。


「…ごめん」

「意識はないまま、2日も目覚めない。どれだけ心配したかと思ってんだ」


翔太は怒った。

今までにないくらいに、怒っていた。
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