ド天然!?魔女っ子の秘密
「由良だってとっても綺麗だよ!」

「お世辞はいいよ。あたし自分でも似合ってないって分かってるから…」

「少しくらい自分の容姿に自覚を持ちなさいよ…」

「…美玲に比べたら、あたしゃブスですよぅー…」

そりゃ、プロの方に綺麗にメイクもしてもらえて、可愛い服も着て、普段に比べて多少は可愛くはなったのかもしれないけど、なんせ元が悪いからね…

美玲には敵いません。


「由良がブスなら、一体誰が可愛いのよ!」

「美玲と風花さん」


あたしは普通に答えた。

美玲は溜息をついた。


なんでかな?

あたし、本当のこと言ったまでなんだけど…


「はぁ、これだから鈍感無自覚は…」

「へ?」

「…ううん、なんでもないわよ」

美玲は首を横に振った。


「それにしても、由良本当に可愛い…」

「あ、ありがとう…?」


本当は否定したかったけど、多分否定したらまた溜息をつかれると思った。


「こんな由良を見たら…翔太一体どうなるんだろう…」

「へ?ごめん、聞き取れなくて…」

「何でもないわよ」


美玲はニコリと微笑んだ。

へ…?何?何言ったんだろう!?


あたしが首を傾げていると、


「ごめんなさい、お待たせしました」

後ろから声がした。


振り返るとドレスアップした楓花さんがいた。

< 404 / 535 >

この作品をシェア

pagetop