ド天然!?魔女っ子の秘密
「…確かに、魔力の増幅は可能なことではあります。けれど…こんなにも魔力を増幅させることは不可能であるはず…」

魔力の増幅にも限度がある。

それも、限られたこの短い時期間にここまで魔力を増幅させることなど、至難の技、というよりも、あり得ない…

例えそれがガーネット様だとしても…


サファイアはニタッと笑った。


「確かにお前達からすれば不可能かもしれない。だが…それが可能な方法が一つだけ確かにある。我にしかできぬ方法がな」

「どういうことです?」

サファイアにしかできない方法…?

サファイアに関する本にもそんなことは載っていないのに、本当にそんな方法が存在するの…?


ヤツはあたしの質問には答えず、ただ不気味に笑っていた。


「…無駄話はここまでだ。魔物退治屋No.1の称号を貰おう」

「それは絶対に渡さない!」


強い口調で言い切る。

"ガーネット"がずっと守ってきた称号。これは一種のプライドだ。

誰にも譲らない。渡さない。

例えこの命と引き換えにしようとも。


サファイアはフッと笑った。

「…強情だな」

「貴方もですね。いい加減諦めたらいかがですか?貴方はもうこの世に生きているわけではないのに」

あたしの言葉に、サファイアのピクリと眉が動いた。


「言葉遣いには気をつけた方が良い。その方が身のためだ」

「自分のことよりも、もっと大事なものを守り通したいもので」


家族のように大事な仲間である"ガーネット"。

"ガーネット"のためなら、あたしにできることは何だってする。
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