Treasure~もう一度、恋~
正直、子供が好きというわけではなかった。

でも、陽斗は初めて会った時から可愛いと思ったし

なにより、彼女の子供だ。




俺は、時間を作っては、陽斗と遊ぶようになった。




それが、また楽しい。

公園に行ったり、電車を見に行ったり、動物園に行ったり、遊園地に行ったり

めちゃくちゃ楽しい。



俺は、陽斗にはまっていた。




「見て見て、あの男の子ちょー可愛くない?」

「一緒にいるのパパかな?すっごいかっこいいし!」

「ママもめちゃくちゃ綺麗だよー!あの家族うらやましー!」




そーだろ?

どっからどう見ても、幸せな家族だろ??






幸せな家族

俺はいつの間にか

彼女と、陽斗と

それを作りたいと、本気で思い始めていた。




「有希さん、好きな男とかいるんですか?」

「えぇっ?」




食器を落としそうな勢いで、キッチンに立つ彼女がすごい勢いで振り向く。

その顔は、真っ赤に染まっている。

…可愛い。


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