air-s Word
「さて、と。まずは謝らなくちゃいけないね。いきなり何も言わずに連れて来ちゃってごめんね」
沈黙を破ったのは彼女。
先程とは打って変わって静かな口調で述べると、「これ使って?」とさっきの少年が持ってきた大きめのノートとペンを渡してきた。
僕はそれを受け取るとノートを捲り、『謝らないでください』と書いた文字を見せる。
「私、思い付きで行動しちゃう所あるからさ。でもね、さっきの葉君見てたら放って置けなくって。助けなきゃいけない気がしたの。」