イヴ ~セカンドバージン~

 「あなたは馬鹿です。」
彼に言われると胸に突き刺さる。

 「今まで言えなくてすみません。私は恋愛出来ない体質なんです。」

 「なんで決めつけるんですか? 」

 「好きな人と愛し合う事すら出来ないんですよ。そんな私なんて誰かを好きになる資格なんて…うぅん」
資格なんてないって言い終わる前に彼が私の唇を塞いだ。

 「それでもいいって言ったらそばにいてくれますか?」

 「私にとってクリスマスイヴは最低最悪な日なんです。大切な人と過ごす最高な日にしてください。」

彼となら一歩踏み出せるような気がして私は彼の胸に顔を埋めた。
抱きしめられても震えだすこともなくただただ心地よくて…







 
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