ゆびきり
「はぁ?なにいってんの?」



龍二は冷たい反応。



それでも梨由は負けなかった。


「私も龍二の隣で詩書きたいの」


「呼び捨て?悪いけど、お前より全然年上だぜ?」


「だからなに?今は私お客様なんだから、どんな態度とってもいいでしょ?」



それからというもの、梨由はしつこいくらいに龍二を通った。行けばいつも嫌な顔をする。


そんな龍二にお構いなしに、話しかけ、一日に一つ詩を考えて龍二に見せていた。



「お前の脳みそがよくわかる。単純だな」



そういっていつもバカにされていた。


でも、今まで梨由は苦労知らずで浅はかな恋しか知らずの女の子だった。



なんの知識や特別な感情もしらなかった梨由に、いい詩はそのときはまだかけなかったのだから。
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